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オールオン4は医療費控除の対象?計算方法や確定申告についてわかりやすく解説

歯科医師監修による歯科コラム

オールオン4は医療費控除の対象?計算方法や確定申告についてわかりやすく解説

オールオン4は、多くの歯を失った方や、 残っている歯を保存することが難しい方などに対して行われる インプラント治療の一つです。

少ない本数のインプラントで片顎全体の人工歯を支えることができる一方、 基本的には自由診療となるため、治療費が高額になることがあります。

そこで知っておきたいのが「医療費控除」です。 オールオン4を検討している方の中には、 「自由診療でも医療費控除を利用できるの?」 「実際にどのくらい控除されるの?」 と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、オールオン4と医療費控除の関係から、 控除額の計算方法、デンタルローンを利用した場合の考え方、 確定申告までわかりやすく解説します。

オールオン4は医療費控除の対象になる?

オールオン4は基本的に自由診療となりますが、 自由診療だからという理由だけで医療費控除の対象外になるわけではありません。

国税庁では、歯科医師による診療や治療の対価について、 病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えないものは、 医療費控除の対象になるとしています。

そのため、失った歯の機能を回復し、 噛める状態を取り戻すことなどを目的として行われる オールオン4やインプラント治療についても、 治療内容などによって医療費控除の対象となる可能性があります。

一方で、美容のみを目的とした治療などについては 医療費控除の対象にならない場合があります。 実際に対象となるか判断が難しい場合には、 税務署や税理士などの専門家へ確認しましょう。

オールオン4とは?

オールオン4(All-on-4)とは、 片顎に4本程度のインプラントを埋入し、 それらを利用して複数の人工歯を固定する治療方法 です。

多くの歯を失っている場合、 通常のインプラント治療では複数本のインプラントが必要になることがあります。

オールオン4では、顎の骨の状態などを確認しながら インプラントを適切な位置に配置することで、 少ない本数のインプラントで広い範囲の人工歯を支えます。

ただし、すべての患者様が必ず4本のインプラントで 治療できるわけではありません。 顎の骨の状態、噛み合わせ、全身状態などによって、 必要なインプラントの本数や治療方法は異なります。

オールオン4の主なメリット

少ないインプラントで多くの人工歯を支えられる

多数の歯を失っている場合でも、 少ない本数のインプラントで片顎全体の人工歯を 支えられる可能性があります。

固定式の人工歯を使用できる

取り外し式の入れ歯とは異なり、 インプラントを利用して人工歯を固定するため、 安定した噛み心地を目指すことができます。

条件が整えば手術当日に仮歯を装着できる場合がある

顎の骨の状態やインプラントの初期固定など 一定の条件を満たした場合には、 手術当日に固定式の仮歯を装着できることがあります。

骨造成を回避できる場合がある

骨が比較的残っている部分を利用して インプラントを配置することで、 症例によっては大規模な骨造成を行わずに 治療できる可能性があります。

オールオン4の注意点・デメリット

オールオン4には外科手術が必要です。 また、自由診療のため治療費が高額になることがあり、 残っている歯の状態によっては抜歯が必要になる場合もあります。

治療後もインプラントを長く使用するためには、 毎日のセルフケアだけでなく、 歯科医院で定期的なメインテナンスを受けることが重要です。

医療費控除とは?

医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に、 自分自身または生計を一にする配偶者やその他の親族のために 医療費を支払った場合、 一定の条件を満たすことで受けられる所得控除です。

ここで注意したいのが、 「医療費控除額と同じ金額がそのまま返ってくる」 という制度ではない という点です。

医療費控除によって一定額を所得から差し引くことで 課税対象となる所得が減少し、 その結果として所得税の還付などにつながる仕組みです。

医療費控除の計算方法

医療費控除の対象となる金額は、 原則として次の考え方で計算します。

医療費控除額 = その年に実際に支払った医療費 − 保険金などで補てんされる金額 − 10万円

ただし、その年の総所得金額等が200万円未満の場合は、 10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引きます。

また、通常の医療費控除で 所得から控除できる金額の上限は200万円です。

350万円の医療費を支払った場合

例えば、その年に対象となる医療費を350万円支払い、 保険金などによる補てんがなく、 総所得金額等が200万円以上だったとします。

この場合、

350万円 − 10万円 = 340万円

となります。

ただし、医療費控除額の上限は200万円なので、 このケースで所得から控除できる金額は 200万円です。

200万円がそのまま現金で戻ってくるわけではありません。 実際の所得税への影響や還付額は、 課税所得、適用される税率、その他の所得控除などによって異なります。

家族の医療費も合算できる?

医療費控除を考える際には、 オールオン4の治療費だけで判断する必要はありません。

医療費控除では、 納税者本人だけでなく、 生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った 対象医療費 も含めることができます。

例えば、その年にオールオン4の治療費以外にも、 家族の歯科治療費や病院での治療費などを支払っている場合には、 対象となる医療費をまとめて計算できる可能性があります。

デンタルローンでも医療費控除は使える?

オールオン4は治療費が高額になることがあるため、 デンタルローン(歯科ローン)を利用する方もいます。

歯科ローンでは、 信販会社が患者様に代わって歯科医院へ治療費を立替払いし、 患者様がその金額を信販会社へ分割して返済します。

国税庁では、 信販会社が立替払いした治療費については、 その立替払いが行われた年の医療費控除の対象になる としています。

ただし、 デンタルローンの金利や手数料は医療費控除の対象外 です。

歯科医院の領収書が手元にない場合に備えて、 デンタルローンの契約書や信販会社の領収書など、 支出を確認できる書類は保管しておきましょう。

オールオン4の治療が年をまたぐ場合は?

オールオン4は、 診査・診断、手術、仮歯、最終的な人工歯の装着など、 治療完了まで一定の期間を要することがあります。

例えば、12月に治療を開始し、 翌年に最終的な人工歯を装着するケースも考えられます。

医療費控除では、 原則として実際に医療費を支払った年 の医療費として扱われます。

そのため治療が年をまたいだ場合には、 それぞれの年に実際に支払った医療費が、 各年分の医療費控除の対象になります。

オールオン4の医療費控除を申告する流れ

医療費控除は自動的に適用されるものではありません。 医療費控除を受ける場合には確定申告が必要です。

1.その年に支払った医療費を確認する

まずは、その年の1月1日から12月31日までに 実際に支払った対象医療費を確認します。

オールオン4の治療費だけでなく、 生計を一にする家族のために支払った対象医療費についても 確認しておきましょう。

2.医療費控除額を計算する

実際に支払った医療費から、 保険金などで補てんされた金額と10万円を差し引きます。

総所得金額等が200万円未満の場合には、 10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引きます。

3.医療費控除の明細書などを作成する

医療費控除を受けるために必要な内容を確認し、 確定申告書や医療費控除の明細書などを作成します。

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用して、 e-Taxで申告することもできます。

制度や申告方法は変更される場合がありますので、 実際に申告する際は国税庁の最新情報をご確認ください。

オールオン4と医療費控除のよくある質問

オールオン4は自由診療でも医療費控除を受けられますか?

自由診療であることだけを理由に、 医療費控除の対象外になるわけではありません。

歯科医師による診療・治療の対価について、 病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えないものは、 医療費控除の対象になるとされています。

個別の治療が対象になるか判断が難しい場合には、 税務署や税理士などへ確認してください。

オールオン4の治療費が300万円なら290万円控除できますか?

いいえ。 通常の医療費控除で所得から控除できる金額には、 最高200万円という上限があります。

また、医療費控除額と同じ金額が そのまま返金される制度ではありません。

家族の医療費も一緒に申告できますか?

自分自身だけでなく、 生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った 対象医療費についても、 医療費控除の計算に含められる場合があります。

デンタルローンでも医療費控除を利用できますか?

信販会社が立替払いした治療費については、 立替払いが行われた年の医療費控除の対象になります。

ただし、ローンの金利や手数料は対象になりません。

まとめ|オールオン4を検討するなら医療費控除も確認しましょう

オールオン4は、 多くの歯を失った方などに対して、 少ない本数のインプラントを利用して 固定式の人工歯を支える治療方法です。

自由診療のため治療費が高額になることがありますが、 治療目的や内容などの条件を満たせば、 医療費控除の対象となる可能性があります。

医療費控除について特に覚えておきたいポイントは、 次のとおりです。

  • 医療費控除は、控除額がそのまま返ってくる制度ではなく所得控除
  • 通常の医療費控除額は最高200万円
  • 生計を一にする家族のために支払った対象医療費も合算できる
  • デンタルローンの治療費部分は対象になり得るが、金利・手数料は対象外
  • 治療が年をまたぐ場合は、原則として実際に支払った年ごとに計算する

オールオン4は、 お口の状態や顎の骨の状態、必要なインプラントの本数、 人工歯の種類などによって治療計画や費用が異なります。

オーキッド歯科・矯正歯科では、 オールオン4をご検討の方のお口の状態を確認したうえで、 治療方法や費用について詳しくご説明しています。

オールオン4の治療内容や費用について気になることがある方は、 まずはお気軽にご相談ください。

SUPERVISOR

この記事の監修者

オーキッド歯科・矯正歯科 院長 水谷聖人

オーキッド歯科・矯正歯科

院長 水谷 聖人

患者様一人ひとりのお口の状態やご希望を丁寧に確認し、 分かりやすい説明と、できる限り痛みに配慮した歯科治療を心がけています。 虫歯・歯周病などの一般歯科治療から、 インプラント、矯正歯科、セラミック治療まで、 お口全体の健康を考えた治療をご提案いたします。

経歴

2015年
日本大学 松戸歯学部 卒業
卒後、都内や埼玉県内の開業医にて勤務
2022年
博士号取得(歯学)
2023年
オーキッド歯科・矯正歯科 院長就任

所属・資格

  • 日本歯科保存学会 認定医
  • 日本顕微鏡歯科学会 認定医
  • 日本メタルフリー歯科学会 認定医
  • 臨床歯科麻酔管理指導医
  • 日本口腔インプラント学会
  • 日本インプラント臨床研究会 講習会委員
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